(H11 電験3種機械)
下表は、電力用変圧器の並列運転を行うために必要とする条件と目的をまとめたものである。
必 要 条 件 |
目 的 |
各変圧器の( ア )が等しいこと。 |
各変圧器に( イ )電流を流さない。 |
各変圧器の百分率短絡インピーダンス(百 |
各変圧器の定格容量に比例して( ウ ) |
各変圧器の巻線抵抗と漏れリアクタンスの |
各変圧器の分担電流を同相とし、取り出せ |
上記の記述中の空白箇所( ア )、( イ )、( ウ )及び( エ )に記入する字句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
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( ア ) |
( イ ) |
( ウ ) |
( エ ) |
① |
巻線比 |
循 環 |
励 磁 |
値 |
② |
巻線比 |
循 環 |
負 荷 |
比 |
③ |
入力電圧 |
短 絡 |
負 荷 |
値 |
④ |
巻線比 |
短 絡 |
負 荷 |
値 |
⑤ |
入力電圧 |
循 環 |
励 磁 |
比 |
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★解答及び解説
変圧器の並列運転に必要な条件
理想的な変圧器の並列運転は、変圧器の容量に比例した負荷を分担し、循環電流(横流)を流さないようにすることである。そのための条件は
①極性を等しくする
②定格電圧と変圧比(巻数比)を等しくする
③3層バンク等の並列接続では、相回転、角位相が等しいこと
④%インピータンスおよび%リアクタンスが等しいこと
上記の条件説明
①~③は循環電流を生じさせない条件であり、④は変圧器の容量に比例した負荷を分担させる条件である。
①極性が異なると短絡状態となり使用不能となる。
②定格電圧と変圧比が異なると循環電流が生じる。
③相回転、角位相が異なると循環電流が生じる。
④変圧器の並列運転時は、負荷電流(電圧が等しいから負荷電力)はインピータンスに逆比例する。各変圧器の容量に比例した負荷電流を分担するために、パーセント短絡インピーダンス(%インピータンス)を等しくする。また各変圧器が分担する電流の位相差をなくするため、巻線抵抗と漏えいリアクタンスの比を等しくする。
(H10 電験3種機械)
定格一次電圧200[V]、定格二次電圧160[V]の単相単巻変圧器がある。この変圧器の一次側を200[V]の交流電源に接続し、二次側に負荷を接続したところ、分路巻線には5[A]の電流が流れた。このときの直列巻線の電流[A]の値として、正しいのは次のうちどれか。ただし、励磁電流は無視するものとする。
[ ① 1.3 ② 6.3 ③ 11 ④ 20 ⑤ 25 ]
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★解答及び解説
下図より、200×I1=160×I2
題意よりI2―I1=5 ゆえにI2=I1+5 これを上式に代入
200×I1=160×(I1+5) これを解くとI1=20
解答 ④